放射線科

 放射線科は放射線(一部放射線以外もあります)を使って画像診断や治療を行う科です。みなさんになじみの深い胸部エックス線写真・胃のバリウム検査だけでなく、各科からの依頼を受けて身体のあらゆる部位のエックス線撮影をしています。CT・MRI・骨塩定量検査は近隣の病院・医院さんからの検査依頼も受けています。

 スタッフは医師(医長1名、非常勤放射線医のべ7名)、診療放射線技師(7名)、看護師(1名)で構成されています。病院によっては放射線科医の集団を「放射線科」、診療放射線技師の集団を「放射線部」と呼んでいるところもあります。

放射線科でのデジタル化

 放射線科での画像検査のデジタル化は2015年に完全移行し、今後全ての検査データをPACSサーバで管理されるようになりました。そのため放射線科の検査を終えて各診療科へ戻られる頃には、診察室で検査結果がモニター表示できるようになりました。

コンピュータ断層撮影(CT)

 全身用CT装置(80列)を導入しております。この装置は、従来装置に比べより圧迫感が少なく開放的になりました。性能につきましても格段の進歩をしており、胸部から骨盤までの撮影時間は10秒弱で、X線線量は3分の1程度になります。必要に応じて3D(立体表示)もできるため動脈瘤や腫瘍等の診断に威力を発揮しています。また、心臓の冠動脈CT検査は、わずか5、6秒の息止めで撮影ができるようになり、患者さんの負担が軽減されました。骨折部や冠動脈などの3D表示もワークステーションを用いて極めてきれいに処理できます。

核磁気共鳴画像法(MRI)

 MRI装置(1.5テスラ)を導入しております。 従来の1.5テスラMRI装置は、狭いトンネルの中で、長時間、工事現場のような激しい騒音に耐えなければいけませんでしたが、当院のMRI装置は、より解放的な空間で、より静かに検査が受けられる装置です。リラックスして検査が受けられます。MRIは、磁石と電波を使って体の様々な断面像を撮影するので、放射線による被曝がなく全身の検査が可能です。また、造影剤を使用せずに血管・胆管・膵管の画像を得ることもできます。
全身メタ検索(頚部~骨盤)のDWIBS検査も行っています。

マンモグラフィー

エネルギーの低いエックス線を利用し、乳房を圧迫することにより乳癌の早期発見に利用されています。
がん検出率はその他の検査よりも高いといわれています。
現在、女性技師2人が担当しています。
乳がん検診も受け入れています。

放射線は危険?

 私たち人類は、太古の昔から宇宙線、大地から、そして食物からの自然放射線を1年間に胸部X線撮影時の10枚分以上の被ばくを受けています。病院でのX線検査はあるかもしれない病変の可能性とX線の危険度(リスク)とを比較し、明らかに被ばくの危険性を上回るメリットがある場合のみ医師は検査をします。また、検査では被ばくをできるだけ少なくするよう技師は努めています。みなさんが検査による被ばくを心配することはありませんが、気になることがあればご質問等してください。