精神科作業療法はどこの病院に行っても同じ内容ではありませんし、同じ効果が得られるわけではありません。それは作業療法室に用意してある作業の種類や検査、プログラム内容、スタッフの特性、病院内外の連携システムなどが異なるからです。ここでは豊郷病院の精神科OTの特徴を以下に挙げてお伝えします。
① 個別支援を重視
旧来の精神科医療では長期にわたる集団プログラムが多く、患者さま治療段階や個々のニーズに合わせた目標設定や治療介入がしにくいという課題がありました。しかし昨今の厚労省の精神保健医療福祉制度改革や、(一社)日本作業療法士協会により、患者さまが地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるよう、個別支援の重要性が増しています。また、個別支援のほうが効果があるという報告もいくつか出るようになってきました。
そこで当院では個人担当制で実施し、入院されていた患者さまが退院されて、外来に変わられても同じ作業療法士が担当いたします。入院中に別の病棟に変わられても同様です。そしてそれを可能とするために当院の(特に外来の)作業療法プログラムは個別支援を重視したものにしています。基本となるプログラムは個人作業療法で、メタ認知トレーニングも個人作業療法(もしくは個別のカウンセリング)を前提としています。プログラムではほかの患者さまと一緒に過ごすとしても、それぞれの生活を歩んでいかれる患者さまへの支援は個別的であることが大切と考えています。
そこで当院では個人担当制で実施し、入院されていた患者さまが退院されて、外来に変わられても同じ作業療法士が担当いたします。入院中に別の病棟に変わられても同様です。そしてそれを可能とするために当院の(特に外来の)作業療法プログラムは個別支援を重視したものにしています。基本となるプログラムは個人作業療法で、メタ認知トレーニングも個人作業療法(もしくは個別のカウンセリング)を前提としています。プログラムではほかの患者さまと一緒に過ごすとしても、それぞれの生活を歩んでいかれる患者さまへの支援は個別的であることが大切と考えています。
② 検査を重視
精神科医療の専門職はどのような方法を使って患者さまと関わっているのでしょうか。精神科医は診察(言葉)やお薬、看護師は看護処置、精神保健福祉士は制度やサービス、公認心理師は言葉を主に使って患者さまと関わっています。
では作業療法士はというと、やはり作業です。作業といっても農作業や軽作業といった特定の作業というより、もっと広く「人が何かを行う(これを作業遂行と言います)ということ」を通して患者さまと関わっています。そして、この作業遂行の場面をどのように見るか、どう解釈するかが作業療法士にとって重要なポイントとなるのですが、観察だけでは不十分と言われています。なぜかというと、観察は観察する側の人の主観が入ってしまうからです。つまり、観察する側の人が代われば判断が異なってくるということです。
このような観察の課題を補うために、当院精神科OTでは検査を重視しています。検査はマニュアルに沿って実施しますので、作業療法士の主観が入りにくく、患者さまの持っておられる力がどのくらいかを適切に把握するために有用です。検査紹介のページもご用意していますので、ご覧ください。
では作業療法士はというと、やはり作業です。作業といっても農作業や軽作業といった特定の作業というより、もっと広く「人が何かを行う(これを作業遂行と言います)ということ」を通して患者さまと関わっています。そして、この作業遂行の場面をどのように見るか、どう解釈するかが作業療法士にとって重要なポイントとなるのですが、観察だけでは不十分と言われています。なぜかというと、観察は観察する側の人の主観が入ってしまうからです。つまり、観察する側の人が代われば判断が異なってくるということです。
このような観察の課題を補うために、当院精神科OTでは検査を重視しています。検査はマニュアルに沿って実施しますので、作業療法士の主観が入りにくく、患者さまの持っておられる力がどのくらいかを適切に把握するために有用です。検査紹介のページもご用意していますので、ご覧ください。
③ 連携の重視
患者さまにはさまざまな側面や力があります。患者さまの安全で自分らしい生活をよりよくお手伝いするためには、そういった患者さまの情報をいただくことがとても重要になります。ただ、作業療法だけでは不十分なものになりやすいため、当院精神科OTではさまざまな関係者様にご協力いただき、連携していくことを大切にしています。ご本人さまはもちろん、ご家族さまや、ほかの医療関係者、ほかの支援機関の職員の方々、お仕事を目指す方であれば職場の方々、学校に戻る学生さんであれば学校の職員の方々、などです。
具体的には、多職種協働でのプログラムの実施や、院内のカンファレンス、また、他機関を交えたカンファレンスへの参加を中心に行っています。すべての精神科OTスタッフがPHSを携帯し、いつでも院内外と情報共有ができるようにもしています。また、作業遂行は環境の影響を受けやすいため、(患者さまや関係者様のご協力を得て)ご家庭や職場や学校といった現場を見学させていただくことも重視しています。
具体的には、多職種協働でのプログラムの実施や、院内のカンファレンス、また、他機関を交えたカンファレンスへの参加を中心に行っています。すべての精神科OTスタッフがPHSを携帯し、いつでも院内外と情報共有ができるようにもしています。また、作業遂行は環境の影響を受けやすいため、(患者さまや関係者様のご協力を得て)ご家庭や職場や学校といった現場を見学させていただくことも重視しています。