睡眠時無呼吸症候群とは
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は睡眠中に呼吸運動のない状態、すなわち無呼吸を繰り返すため、良質の睡眠が得られず、昼間の過剰な眠気、熟眠感の欠如、高血圧や虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)を引き起こす病気です。このような患者さんは、昼間の眠気のために集中力が低下し、交通事故や労務災害の危険性が多く、社会的に注目されています。
SASの患者さんのほとんどは肥満、いびきがあり、家人から睡眠中の無呼吸を注意され、病院を受診されます。その他の症状としては不眠、疲労感、睡眠中の突然の窒息感などがあります。また、受診されたときは既に高血圧を発症されていることも多く、高度の心不全では中枢型睡眠時無呼吸症候群が現れます。最近の報告では高血圧の人の10%はSASがあり、全国には200から300万人の患者さんがいると推測されています。SASは放置すれば心血管系の病気で治療を受けた人より生存率に10年で差が出てくることが分ってきました。
豊郷病院では2000年より睡眠時無呼吸症候群の診断、治療、管理に取り組み、この地域の専門病院として経験が蓄積されております。 |
2021年10月1現在